老犬の医療費はいくら?年齢別の目安と備え方
執筆・編集: うちの子のかかりつけ編集部
「うちの子もシニアになってきたけれど、これから医療費はどれくらいかかるの?」——そんな不安を持つ飼い主さんは少なくありません。結論から言うと、犬の年間診療費は高齢になるほど増える傾向があり、15歳では1歳のころの約4.7倍にのぼるというデータもあります。ただしこれはあくまで目安で、体格・持病・地域・通う動物病院によって金額は大きく変わります。この記事では、シニア犬の医療費の目安と、若いうちからできる備えについて整理します。
老犬の医療費は年齢とともに増えていく
ペット保険の保険金請求データをまとめたアニコム損保「家庭どうぶつ白書」によると、犬の1年間の平均診療費は1歳で約5万円、15歳では約24万円と、年齢が上がるにつれてはっきりと増えていきます。別の集計では、12歳の犬の年間平均診療費は約11万6千円で、0歳と比べておよそ5倍という結果も出ています。
理由はシンプルで、シニア期に入ると次のような費用が重なりやすくなるためです。
- 定期的な健康診断・血液検査:病気の早期発見のため通院回数が増える
- 慢性疾患の継続治療:内服薬や療法食が毎月かかる
- 検査・画像診断:レントゲン、エコー、血液検査などが加わる
犬の通院1回あたりの平均費用は約1万4千円という調査もあります。健康なうちは年に数回でも、シニア期に慢性疾患が見つかると通院が月1回以上になることもあり、年間の合計は自然と大きくなっていきます。
シニア犬がかかりやすい病気と費用のイメージ

年齢とともに増える医療費の中心になるのが、シニア犬に多い慢性疾患です。代表的なものとして、心臓病、慢性腎臓病、肝臓病、腫瘍(がん)、ホルモンの病気(甲状腺機能低下症など)が挙げられます。
これらの多くは「治して終わり」ではなく、進行を抑えながら付き合っていく治療になります。たとえば慢性腎臓病は完治が難しく、内服薬や腎臓に配慮した療法食で進行をゆるやかにするのが基本です。そのため一度発症すると、投薬や定期検査が生涯続き、費用も長期にわたります。
| 費用のかかり方 | 内容の例 | 目安 |
|---|---|---|
| 単発の通院 | 診察・簡単な検査・投薬 | 1回 数千円〜1万円台 |
| 継続する慢性疾患 | 毎月の投薬・療法食・定期検査 | 月数千円〜数万円が長期に |
| 手術・入院を伴う治療 | 腫瘍摘出・精密検査入院など | 数万円〜数十万円 |
金額はあくまで一般的なイメージで、病院の設備や地域、病状によって幅があります。正確な費用は必ず受診先の動物病院にご確認ください。まずは通いやすい病院を持っておくことが安心につながるので、お住まいの地域の動物病院を探すことから始めるのもおすすめです。初診でかかる費用の目安は初診料の相場の記事でも解説しています。
生涯でかかる医療費の目安
1回ずつの金額は大きくなくても、生涯を通して合計するとまとまった額になります。一般的な目安として、小型犬でおよそ100万〜200万円、大型犬で150万〜300万円といわれます。そのうちの多くが、通院や慢性疾患の治療が増えるシニア期に集中するのが特徴です。
だからこそ、「元気なうちは医療費がほとんどかからない」時期に、将来のための備えを考えておくことが大切になります。地域で相談しやすい病院を見つけておきたい方は、福岡県の動物病院のように、お住まいのエリアから探しておくと安心です。
高額な費用への備え:ペット保険は「若いうち」がカギ

こうした高額になりがちな医療費に備える手段のひとつがペット保険です。毎月の保険料を払うことで、通院・入院・手術などの費用の一部が補償される仕組みです。
ここで知っておきたいのが、ペット保険は高齢になると新規加入が難しくなるという点です。多くの保険では新規加入できる年齢の上限が7〜8歳ごろまでに設定されており、上限は保険会社によって異なります。犬はおおむね7歳前後からシニア期に入るため、「医療費が心配になってから入ろう」と思ったときには、加入できる選択肢が減っていることも少なくありません。
すでに加入していれば基本的に更新して継続できるケースが多い一方、新規で入れる年齢には限りがあります。将来の備えとしては、できるだけ若く健康なうちに検討しておくのがポイントです。なお、保険料や補償内容は商品ごとに大きく異なるため、加入を検討する際は複数の商品の条件をよく比較して選ぶとよいでしょう。
医療費の不安を減らすためにできること
- かかりつけ医を持つ:小さな変化を相談でき、早期発見で結果的に費用を抑えやすい
- 定期健診を習慣にする:シニア期は半年〜1年ごとの健康診断が目安
- 備えを早めに検討する:ペット保険や、毎月の貯蓄など自分に合う方法を選ぶ
- 費用は事前に確認する:検査や治療の前に見積もりや説明を受けておく
病気の早期発見は、うちの子の負担を減らすだけでなく、医療費の面でも大きな意味があります。まずは相談しやすい動物病院を見つけておきましょう。お住まいの地域の動物病院を探すことができます。
よくある質問
老犬の医療費は毎年いくらくらいかかりますか?
目安として、犬の年間平均診療費は高齢になるほど増え、15歳では約24万円というデータがあります。ただし持病の有無や病院・地域によって差が大きいため、あくまで参考としてお考えください。
シニアになってからでもペット保険に入れますか?
入れる商品もありますが、新規加入の年齢上限は7〜8歳ごろまでとする保険が多く、高齢になるほど選択肢は少なくなります。すでに加入中であれば継続できるケースが一般的です。若く健康なうちの検討がおすすめです。
医療費を少しでも抑えるにはどうすればいいですか?
定期健診による早期発見と、かかりつけ医での継続的な相談が有効です。重症化してからの治療は費用がかさみやすいため、シニア期こそ「予防と早期発見」を意識することが結果的に負担軽減につながります。
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出典
- nippon.com「ペットの年間診療費、高齢になるほど高額に―アニコム動物白書」
- アニコム損保 ニュースリリース「家庭どうぶつ白書2023」
- i保険「ペット保険は何歳まで入れる?シニアの犬・猫も加入できる保険」
※この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。費用や治療方針は動物病院により異なります。実際の費用・診療は必ず各動物病院にご確認ください。
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