ペットが亡くなったらやること|安置・火葬・供養の手順
執筆・編集: うちの子のかかりつけ編集部
大切な家族が旅立ったばかりで、何から手をつければよいか分からないかもしれません。まず落ち着いて、(1)体をきれいに整えて安置する (2)保冷して傷みを防ぐ (3)火葬・供養を手配する (4)必要な役所手続きをする——この順番で進めれば大丈夫です。火葬までは季節にもよりますが1〜2日以内を目安に手配できると安心とされます。急いで決めなくてよいこともたくさんあります。この記事では、お別れまでの流れを時系列でやさしくご案内します。
まず最初にすること(お見送りの準備)
呼吸や心拍が止まっていることを確認したら、慌てず、まずはゆっくりお別れの時間を持ってください。そのうえで、体を整える準備を少しずつ進めます。ポイントは、死後硬直が始まる前に体勢を整えておくことです。硬直は亡くなってから数時間ほどで始まるとされ、いったん固まると手足を動かしにくくなります。
- 目や口をそっと閉じる: 開いている場合は、指で優しく閉じてあげます
- 手足を体に寄せる: 眠っているような自然な姿勢にしておくと、後で棺に納めやすくなります
- 体を拭いて整える: 濡らしたガーゼやブラシで、毛並みや口元をやさしく整えます
- 体液に備える: 口・鼻・お尻などから体液が出ることがあります。ペットシーツやタオルを敷き、出たらこまめに拭き取ります
強く曲げようとすると体を傷めることがあります。硬直が進んでしまった場合は無理をせず、火葬業者に相談すれば対応してもらえることが多いので安心してください。
安置のしかた(保冷して傷みを防ぐ)

火葬までしばらく間が空くときは、体をできるだけ涼しく保つことが大切です。腐敗の進行をゆるやかにするため、次のように安置します。
- 箱や棺に寝かせる: 体が入る大きさの箱に、タオルやペットシーツを敷いて寝かせます
- 保冷剤・ドライアイスで冷やす: お腹や背中など、傷みやすい胴体まわりを重点的に冷やします。保冷剤はタオルで包んで当てます
- 涼しい部屋に置く: 直射日光を避け、冷房の効いた部屋に安置します
特に夏場は体が傷みやすいため、保冷はこまめに交換してください。安置できる日数は環境によって変わりますが、できれば1〜2日以内、遅くとも数日のうちに火葬を検討するのが一般的な目安とされています。ご遺体の状態を保つことは、最後にきれいな姿でお見送りするための思いやりでもあります。
火葬・供養を手配する
気持ちが落ち着いてきたら、火葬の方法を選びます。あわてて即決する必要はありません。ご家族で相談し、納得できる形を選んでください。ペットの火葬・供養にはおもに次のような選択肢があります。
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| 個別火葬(立ち会い) | 家族で立ち会い、お骨上げまで行える。ゆっくりお別れしたい方に |
| 個別火葬(一任) | 火葬を業者に任せ、後日お骨を受け取る |
| 合同火葬 | 他のペットと一緒に火葬。お骨の返却は基本的にない |
| 自治体での火葬 | 市区町村が受け付ける場合がある。お骨の返却可否は自治体による |
火葬後の供養も、お骨を自宅で見守る手元供養、ペット霊園への納骨、樹木葬、メモリアルグッズなど、さまざまな形があります。どれが正しいということはなく、ご家族が一番安心できる方法で構いません。
訪問火葬車の利用や、霊園での火葬など、依頼先によって進め方が異なります。手配を検討するときの具体的な選択肢の一つとして、次のようなサービスがあります。
費用や対応範囲は地域・業者によって幅があります。申し込む前に、火葬の方式(個別か合同か)・立ち会いの可否・お骨の返却・追加料金の有無を確認しておくと、後から困りにくくなります。訪問火葬では近隣への配慮が必要な場合もあるため、あわせて相談しておくと安心です。
必要な役所手続き(犬は届出が必要)

火葬とは別に、行政上の手続きが必要になる場合があります。特に犬は死亡届の提出が法律で義務づけられています。
- 犬の死亡届: 狂犬病予防法により、亡くなってから30日以内に、登録している市区町村(保健所・生活衛生課など)へ届け出ます。鑑札や注射済票の返納を求められることがあります
- 猫の場合: 狂犬病予防法の対象外のため、原則として役所への死亡届は不要です
- マイクロチップの登録変更・削除: マイクロチップを装着し登録している場合は、環境省の登録システムなどで死亡の届出が必要になることがあります
手続きの窓口や必要書類は自治体によって異なるため、詳しくはお住まいの市区町村の公式情報で確認してください。届出の期限に不安があるときは、早めに窓口へ問い合わせておくと安心です。
心のケアも大切にしてください
お別れのあと、深い悲しみや後悔、脱力感に襲われるのは自然なことです。「もっと何かできたのでは」と自分を責めてしまう方も少なくありません。けれど、そう思えるのは、それだけ深く愛していた証でもあります。悲しみのペースは人それぞれで、正解はありません。
気持ちがつらいときは、無理に前を向こうとせず、写真を眺めたり、思い出を家族と語り合ったりして、少しずつ整理していきましょう。ペットロスの相談窓口や、同じ経験をした人が集まる場もあります。眠れない・食べられないなど体調に影響が出るときは、ご自身のためにも専門家に相談してください。
なお、旅立つ前の急な体調の変化で慌てないよう、夜間・救急で診てくれる動物病院の探し方を知っておくと、いざというときの支えになります。日ごろから相談できるお住まいの地域の動物病院を探すことも、うちの子と過ごす時間を安心なものにしてくれます。
よくある質問
火葬までどのくらい安置できますか?
環境や季節によりますが、しっかり保冷できれば1〜2日、涼しい時期でも数日以内が一つの目安とされています。夏場は傷みが早いため、保冷を強めにし、早めの手配をおすすめします。状態に不安があるときは火葬業者に相談してください。
亡くなったのが夜間や休日でも手配できますか?
多くのペット火葬業者は夜間・休日も相談を受け付けています。すぐに火葬できない場合でも、まずは体を保冷して安置し、翌朝以降に落ち着いて手配して問題ありません。急いで即決する必要はありません。
庭に埋葬してもよいですか?
自分の所有する土地であれば私有地への埋葬は可能とされますが、深く埋める必要があり、公共の場所や他人の土地、河川敷などへの埋葬はできません。近年は火葬を選ぶ方が多くなっています。判断に迷う場合は自治体や火葬業者に確認しましょう。
出典・参考情報
- 狂犬病予防法(e-Gov法令検索)(犬の登録・届出に関する法律)
- 環境省「動物の愛護と適切な管理」
- 環境省 犬と猫のマイクロチップ情報登録
※この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。健康・診療に関する判断は動物病院に、各サービス・商品の詳細は提供元にご確認ください。
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