予防・健康管理

子犬のワクチンスケジュール|回数・時期・費用の目安を解説

動物病院で診察を受ける小型犬

執筆・編集: うちの子のかかりつけ編集部

子犬のワクチンは、混合ワクチンを生後6〜8週齢から2〜4週間隔で計3回、狂犬病ワクチンを生後91日齢以降に1回受けるのが基本の流れです。混合ワクチンは任意接種、狂犬病ワクチンは狂犬病予防法にもとづく飼い主の義務で、生後91日を過ぎた犬は年1回の接種と市区町村への登録が必要です。散歩デビューの時期や接種の間隔は、迎えた月齢や母犬からもらった免疫の状態によって変わるため、最終的なスケジュールは動物病院で決めていきます。この記事では、標準的な接種の流れ、費用の目安、当日の注意点をまとめます。

子犬のワクチンスケジュール(標準的な流れ)

下の表は一般的な目安です。実際の回数・時期は、子犬を迎えた時期やペットショップ・ブリーダーでの接種歴によって変わります。接種証明書があれば必ず持参してください。

時期 内容 備考
生後6〜8週齢 混合ワクチン 1回目 迎える前に販売元で済んでいることが多い
生後10〜12週齢 混合ワクチン 2回目 前回から2〜4週間あける
生後14〜16週齢 混合ワクチン 3回目 16週齢以降に最終接種を行う考え方が広く採られている
生後91日齢以降 狂犬病ワクチン+市区町村への登録 法律上の義務。混合ワクチンとは日をあける
翌年以降 混合ワクチンの追加接種/狂犬病は年1回 混合の頻度は犬の生活環境に応じて相談

なぜ3回打つのか

子犬は母犬から受け継いだ免疫(移行抗体)に守られていますが、この抗体はワクチンの効き目も打ち消してしまいます。移行抗体が消える時期には個体差があり、外からは分かりません。そのため時期をずらして複数回接種し、どこかのタイミングで確実に免疫がつくようにするのが基本の考え方です。間隔が短すぎると効きにくく、あけすぎても間が空いて無防備な期間ができるため、2〜4週間の間隔が推奨されています。

混合ワクチンの種類はどう選ぶ?

混合ワクチンは、含まれる病気の数によって5種・6種・8種・10種などがあります。おおまかには次のような整理です。

  • コアワクチン:犬ジステンパー、犬パルボウイルス感染症、犬伝染性肝炎など、命に関わる重い病気。生活環境にかかわらずすべての犬にすすめられます。
  • ノンコアワクチン:レプトスピラ症など、地域や生活環境によって必要性が変わるもの。山や川に行く、キャンプに連れて行く、野生動物やネズミと接する機会があるといった場合に検討します。

種類が多いほど良い、というわけではありません。住んでいる地域での流行状況と、その子の過ごし方に合わせて選ぶのが基本です。どこへ出かけることが多いかを獣医師に具体的に伝えると、適切な種類を提案してもらえます。

費用の目安

動物病院の料金は法律で一律に定められていないため幅がありますが、一般的な目安は次のとおりです。

  • 混合ワクチン:1回あたり5,000〜10,000円程度(種類が多いほど高くなる傾向)
  • 狂犬病ワクチン:3,000〜4,000円程度
  • 注射済票の交付手数料:550円程度(市区町村により異なる)
  • 犬の登録手数料:3,000円程度(生涯1回。市区町村により異なる)
  • 診察料:別途1,000〜3,000円程度かかる場合があります

初年度は混合3回+狂犬病1回+登録が重なるため、まとまった出費になります。あわせて予防にかかる年間費用を見ておきたい方は、ペットの年間医療費の平均も参考にしてください。

接種当日と接種後の注意点

寄り添う子犬と子猫
  • 体調のよい日に受ける:下痢や食欲不振があるときは延期を相談します。迎えたばかりの場合は、環境に慣れてからにすることもあります。
  • 午前中の受診がおすすめ:万一の副反応が出たとき、病院が開いている時間帯に気づけます。
  • 接種後30分は院内か近くで様子を見る:まれに強いアレルギー反応が出ることがあります。
  • 当日は安静に:シャンプー、長時間の散歩、激しい遊びは翌日以降にします。
  • 顔の腫れ・じんましん・繰り返す嘔吐・ぐったりする:すぐに動物病院へ連絡してください。

接種当日に受け入れ体制を確認しておきたい方は、初めての動物病院で必要な持ち物もご覧ください。かかりつけを探すなら、埼玉県の動物病院のように都道府県ページから調べられます。

散歩デビューはいつから?

従来は「最終接種から2週間後」と案内されることが多く、今もこの考え方が広く使われています。一方で近年は、感染リスクを避けつつ社会化の時期を逃さないよう、抱っこでの外出や、地面に降ろさない範囲での外気浴を早めに取り入れる方法もすすめられています。子犬にとって生後3か月ごろまでは、さまざまな音や人に慣れる大切な時期でもあるためです。どこまで許容するかは病院の方針や地域の流行状況によって異なるので、必ずかかりつけに確認してください。

よくある質問

混合ワクチンと狂犬病ワクチンは同じ日に打てますか?

同日接種は避け、1週間以上あけて別の日に行うのが一般的です。副反応が出た場合にどちらのワクチンによるものか判断しやすくするためでもあります。順番や間隔は獣医師の指示に従ってください。

ペットショップで1回打ってきました。あと何回必要ですか?

接種証明書に書かれた日付とワクチンの種類を確認したうえで判断します。多くの場合、残りは2回程度ですが、迎えた月齢によって変わります。証明書を持って動物病院で相談してください。

狂犬病ワクチンを打たないという選択はできますか?

狂犬病予防法により、生後91日以上の犬には年1回の予防注射と市区町村への登録が義務づけられています。健康上の理由で接種が難しい場合は、獣医師の判断で猶予証明書が発行されることがあります。自己判断で見送るのではなく、必ず獣医師に相談してください。

2年目以降も毎年混合ワクチンを打つ必要がありますか?

コアワクチンについては、3年ごとの接種で十分な免疫が保たれるとする考え方も国際的なガイドラインで示されています。一方でレプトスピラなどのノンコアワクチンは毎年の接種がすすめられます。抗体検査で必要性を判断する方法もあるため、生活環境をふまえて主治医と相談してください。

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出典・参考

散歩をする犬

※この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。接種の時期・種類・費用は犬の状態や動物病院・自治体によって異なります。実際のスケジュールは必ず獣医師・動物病院にご確認ください。

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