費用・お金

犬の椎間板ヘルニア手術費用の目安|グレード別治療と保険

犬

執筆・編集: うちの子のかかりつけ編集部

愛犬が突然歩けなくなり、動物病院で「椎間板ヘルニア」と診断されると、治療とあわせて気になるのが費用面ではないでしょうか。犬の椎間板ヘルニアの手術費用は、MRIなどの検査・手術・入院・リハビリまで含めた総額でおおむね30万〜50万円程度が一つの目安とされます。ただしこれはあくまで目安で、重症度(グレード)や病院の設備、地域によって大きく異なります。この記事では、グレード別の治療の考え方、手術費用の内訳、そして高額な出費に備える手段までを整理してお伝えします。

犬の椎間板ヘルニアとは?好発犬種も知っておきたい

椎間板ヘルニアは、背骨と背骨の間でクッションの役割を果たす「椎間板」が飛び出し、脊髄(神経)を圧迫してしまう病気です。痛みや歩行障害、ひどい場合は後ろ足の麻痺などを引き起こします。とくにダックスフンド、コーギー、シーズー、ビーグル、ペキニーズ、フレンチブルドッグなど「軟骨異栄養性犬種」と呼ばれる犬種は発症しやすいことで知られています。ダックスフンドでは、一生のうちに何らかの椎間板の障害を起こす割合が高いとする報告もあり、日頃から段差や肥満に気をつけることが予防につながります。

症状が急に出る、足を引きずる、抱き上げると鳴く、といったサインが見られたら、早めに動物病院で診てもらうことが大切です。まずはお住まいの地域の動物病院を探すことから始めましょう。

グレード別の治療の考え方(保存療法と手術)

犬を診察する獣医師

椎間板ヘルニアの治療方針は、神経症状の重さを示す「グレード」によって変わります。一般的にグレード1〜5で分類され、軽症のうちは内科的な保存療法、重症化すると外科手術が検討されます。

グレード 主な症状の目安 治療の方向性の目安
グレード1 痛みのみ。歩行は可能 保存療法(安静・投薬)が基本
グレード2 ふらつきなど軽い神経症状。歩ける 保存療法が基本
グレード3 後ろ足の麻痺で歩行が困難 手術が選択肢に入りやすい
グレード4 自力排尿が難しいが痛覚は残る 早期の手術が検討される
グレード5 麻痺した足に痛覚がない最重症 早期手術でも回復は限定的なことも

保存療法(内科治療)は、ケージレストによる安静と、痛み止めや炎症を抑える薬による治療が中心です。軽症のグレードでは、手術と比べても回復の差が小さいとされ、まず保存療法から入るケースが少なくありません。一方で、グレード3以上に進むと保存療法だけでは回復が難しくなり、手術が有力な選択肢になります。とくにグレード4〜5は緊急性が高く、発症から早い段階での対応がその後の経過を左右するといわれています。最終的な治療方針は、必ず担当の獣医師と相談して決めてください。

手術費用の目安と内訳(総額レンジ)

手術になった場合、費用は単独の「手術料」だけでなく、診断のための検査から術後の入院・リハビリまでを合わせた総額で考える必要があります。下の表は、あくまで一般的な目安です。

項目 費用の目安
診察・血液検査など 数千円〜数万円
MRI/CT検査(麻酔含む) 約5万〜15万円
手術・麻酔 約15万〜30万円
入院(数日〜3週間程度) 数万円〜十数万円
術後のリハビリ・投薬 数万円〜
総額の目安 約30万〜50万円以上

MRI検査は脊髄の状態を詳しく把握するために重要で、専用設備のある二次診療施設(大学病院や高度医療センター)で行われることも多く、その分費用がかかります。総額は病院の設備・重症度・入院日数によって変わり、高度医療施設ではさらに高額になることもあります。正確な金額は、必ず受診先の動物病院で見積もりを確認してください。なお、診察の入口にあたる初診料の相場については、初診料の相場を解説したコラムもあわせてご覧いただくと、費用感がつかみやすくなります。

高額な費用に備える手段としてのペット保険

床で休む犬

ここまで見てきたように、椎間板ヘルニアの手術は数十万円単位の出費になり得ます。しかも発症は突然のことが多く、「まとまった費用をすぐに用意できるか」が飼い主にとって大きな心配ごとになります。

こうした高額になりやすい入院・手術に備える手段の一つが、ペット保険です。多くのペット保険では椎間板ヘルニアの検査・手術・入院が補償の対象になり得ますが、補償範囲や条件は保険会社ごとに異なります。注意したいのは、加入前にすでに発症・診断されている病気や、加入直後の待機期間中に発症したケースは補償対象外になることが多い点です。とくに好発犬種を迎えたなら、症状が出る前の早い段階で検討しておくと安心につながります。(具体的な保険商品の比較は、別途ご案内予定です。)

いざというときのために動物病院を知っておく

椎間板ヘルニアは早期対応が回復の鍵を握ります。かかりつけ医に加えて、MRIや外科手術に対応できる病院を事前に把握しておくと、いざというときに慌てずに済みます。たとえば東京都の動物病院のように地域から探せば、対応設備や診療内容を比較しながら候補を絞り込めます。まずは普段から通えるお住まいの地域の動物病院を探すことをおすすめします。

よくある質問

椎間板ヘルニアは必ず手術が必要ですか?

いいえ、必ずしも手術が必要とは限りません。グレードが軽い場合は、安静と投薬による保存療法で経過を見ることが一般的です。グレード3以上に進むと手術が有力な選択肢になりますが、最終的な判断は症状や進行度を踏まえて獣医師と相談して決めます。

手術費用は病院によってそんなに違うのですか?

はい、差が出ます。MRIなどの検査設備の有無、二次診療施設か一般病院か、入院日数、地域などによって総額は変動します。同じ「手術」でも内訳が異なるため、必ず受診先で見積もりを確認することをおすすめします。

ペット保険に入っていれば手術費用は全額戻りますか?

全額とは限りません。補償割合や上限、対象となる項目は保険会社やプランごとに異なります。また加入前の既往や待機期間中の発症は対象外となることが多いため、契約内容を事前によく確認しておくことが大切です。

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出典

※この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。費用や治療方針は動物病院により異なります。実際の費用・診療は必ず各動物病院にご確認ください。

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